今回は、テレビアニメ化、実写化もしている唐々煙先生の「曇天に笑う」とのシリーズ作品「煉獄に笑う」を紹介します。
「笑うシリーズ」に共通する、300年に1度復活する「呪大蛇」を巡って明治時代を舞台とした「曇天に笑う」に対して、更に時代が遡って戦国時代の近江(滋賀県)を舞台として、曇兄弟が大暴れするファンタジーアクション漫画です。

「月刊コミックガーデン」で連載していましたが、2022年5月に全14巻で完結しています。
「煉獄に笑う」あらすじ
戦国時代、石田佐吉(後の石田三成)は羽柴秀吉の命令で、「髑髏鬼灯」を手に入れるために近江にある曇神社を訪れるが、曇神社に住む忌み子と言われる双子に返り討ちにされてしまいます。
忌み子として周辺の村々から嫌われて、ひねくれてしまっていた曇の双子は「髑髏鬼灯」を餌に佐吉を振り回します。
佐吉は、曇の双子のいたずらに振り回されつつ、その頑固で直情的な性格でトラブルを大きくしたり、解決したりする中で、曇との間に信頼関係が形成していきます。
「煉獄に笑う」のここが面白い
次々回収される伏線
「髑髏鬼灯」とは何なのか、今代の「大蛇の器」は誰なのか、曇兄弟の出生の秘密とは、「髑髏鬼灯」と「呪大蛇」を狙う各勢力の思惑とは、と伏線も盛り沢山でハラハラしながら読み進められます。
特に、舞台が戦国時代ということもあり、有名な武将も登場します。その武将たちがそれぞれ「呪大蛇」に対してどのような姿勢を取るのか、その上で、どのように動いていくのか、天下統一と「呪大蛇」がどのように関わっていくのか、思惑が交差する様子が描かれており、「曇天に笑う」よりも複雑な展開になっていきます。
「曇天に笑う」と同様、今作の「大蛇の器」が誰なのか予想しながら読むのはいかがでしょうか。
シリーズ通して登場する牡丹と比良裏の恋模様
「笑うシリーズ」では、比良裏と牡丹の時を超えた恋模様が描かれます。
「曇天に笑う」を先に読んでいるとハッピーエンドではないんだろうと予想はついてしまうかもしれませんが、時代を超えた彼らが無事に巡り合うことができるのかは、みどころだと思います。
ちなみに、比良裏と牡丹の恋模様がお好きな方は、「笑うシリーズ」のもう一作「泡沫に笑う」を読むことをおすすめします。「煉獄に笑う」のネタバレにはなりませんので、先に読んでもあとに読んでも問題ありません。
見やすい作画
作画は、少年誌寄りの作画で、線がはっきりしているのもあり、見やすい絵柄だと個人的には思っています。
戦国時代という時代背景があるので、作中の登場人物は、基本的に和装ですが、それぞれ個性が出るように、着物の着方に個性が出るようにしてあったり、忍者に関しては、現代風とも取れるような衣装になっているキャラクターデザインもあります。
線がはっきりしているので、アクションについても躍動感が感じられるため、アクロバットな動きの多い曇の双子の戦闘シーンなどは、楽しんで読んでいただけると思います。
感想・レビューまとめ
本作はシリーズ作品の一つですが、根幹となる「呪大蛇」や他の設定についても説明してくれるので、独立で十分楽しむことができます。ただ、「曇天に笑う」を読んだ、あるいは映像で見た方には、同作につながる前日譚として楽しめる作品です。
「大蛇の器」が誰なのか、予想しながら楽しんでみてはいかがでしょうか。

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