漫画レビュー「ちるらん 新撰組鎮魂歌」〜幕末の漢たちの散り様を語る〜

漫画

 これまで、様々な漫画家によって描かれてきた新撰組の成り立ちから、最期の時まで。歴史をなぞりつつ、作者独自のアレンジを加えた漫画です。

原作者はNETFLIXでアニメ化もした「週末のワルキューレ」の原作者でもある梅村真也先生、漫画は橋本エイジ先生の新約新撰組と言える「ちるらん 新選組鎮魂歌(レクイエム)」。

 「月間コミックゼノン」で連載していた全36巻で完結済み。

 


2. 思い込み(ネタバレなし)

 とある新聞社の記者が新撰組解体後、名前を変えて生き続けていた永倉新八に取材を申し込む。

 新撰組の、土方歳三の真実を知りたい…!と。

 最初は、記者を追い返そうとしていた永倉新八も、その記者の様子に何かを感じ取って、墓場まで持っていこうとしていた真実を語りだす。

 永倉新八が記者に述懐する形で明かされる、新撰組の真実が、新撰組として生きた漢たちの生き様がリアルに描かれていきます。

「ちるらん 新撰組鎮魂歌」のここが面白い!

新撰組の生き様 

 この漫画で特徴なのは「死ぬ」という表現が、「散る」と表現されていることでしょう。

 これは、昨今のコンプライアンスに配慮したわけではなく、新撰組のことを「徒花」と表現していることに起因しているのでしょう。

 

土方歳三の成長

 史実では、土方歳三は「鬼の副長」として、誠実で実直な性格、武士としての義理堅さと忠誠心、冷徹で非常な一面があるなどと表現されることが多いです。

 しかし、この漫画の初登場時の土方歳三は、まさにバトルジャンキー。ちょっと頭が弱いのではないかと思わせる言動に喧嘩っ早い性格と、史実の土方歳三とは似ても似つかない姿です。

 

 この土方歳三が、物語が進むにつれて、様々な事件を経て新撰組の副長として、戊辰戦争、箱館戦争の指揮官として、成長していく様子は、当初のおバカキャラを忘れさせます。

記者の正体

 土方歳三の真実が知りたい、と永倉新八に迫ったこの記者、物語の中での登場回数は少ないものの、かなり重要な人物です。

 この記者が一体何者なのか、なぜ新撰組いついて取材を申し込んできたのか、推理しながら読むも楽しいと思います。

迫真の戦闘シーン

 新撰組といえば池田屋事件、戊辰戦争、箱館戦争と戦闘シーンを除いて語ることはできません。

 有名アクション漫画のように強さのインフレが起こることはありませんが、物語が進むにつれて、キャラクターたちも強くなっていきます。

 当初は、なんの迫力もなかった立ち姿も、どんどん迫力を帯びて、相手を威圧するようになる、そんな細やかな表現にキャラクターが強くなって行っている

5. おすすめオススメ対象読者

 以上、梅村真也先生、橋本エイジ先生による「ちるらん 新撰組鎮魂歌」レビューでした。

 新撰組が好きな人、バトル・アクションが好きな人だけではなく、ヒューマンドラマも楽しめる漫画です。

 梅村真也先生原作の「終末のワルキューレ」に登場する近藤勲、沖田総司と同じキャラクターデザインなので、同作を読んでいる人には、ぜひ読んでいただきたいです。

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